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全国統一大学入学資格試験(アビトゥア)の実情

2021年度から全国統一アビトゥアの為の問題集からの問題を改編しない事が最近の文化庁会議で決定したという。

これは一体どういう事であろうか。2017年からドイツのアビトゥアの内、少なくともドイツ語、英語、フランス語、数学は試験の為の機関に集められた問題の中から、各州が指導要綱を基準とした学習内容にあった問題を選択するのではなかったのか?

最近読んだ、フランクフルター・アルゲマイネという全国区の新聞のネット版に載っていた信じられないような記事である。

これに拠れば、問題集からいくつ問題を出題しなければならないか、または可能なのかの規定が存在せず、問題内容を州の教育に合うように改編することも可能だという。

ハンブルグの学校審議会のラーべ氏の話では、元の問題が分からなくなるほどに改編されることもあり得るらしい。

全国統一アビトゥアの不公平はそれだけには留まらない。

なぜなら各州で受験生が受験会場に持ち込める物や、配当時間も異なるからである。

例えば、数学はグラフ電卓の持ち込みが不可の一部と、可である二部に通常は分かれているのだが、バイエルンでは基本的に全ての問題に電卓の持込が許可されているそうである。

更に、英語の例を取れば、メックレンブルグ・フォアポメルン州とバーデン・ヴッテンベルグ州の問題は同じ内容ではあったが、前者が英独辞典の使用が許可されていた一方で、後者は英英辞典のみであった。そのため、バーデン・ヴッテンベルグ州で3万人もの異議を集める署名が集まったという。

不公平といえば、最終試験の教科数なども、州によって異なり、NRW州のような主要教科2教科を受験しなければならない州がほとんどであるが、確か主要教科全てを受けなければならない州もあったと記憶している。またNRW州では試験は合計4教科であるが、他であれば5教科というところが多かったと思う(因みに海外ドイツ人学校では5教科である)。

また、それだけではなく、このブログにも何回も書いてきたが、この高等部最後の試験は、アビトゥアの最終成績の3分の1を占めるに過ぎず、残る3分の2は高等部での受験資格取得期にあたる最後の二年間(実際には一年八ヶ月程)の定期試験の成績50%、授業中の発言、発表の成績50%、つまり各州の各学校の方針によって決定されてしまうのである。

傾向としては、ドイツ人女子性徒は評価が高いのに対して、外国人男子生徒は低い。昨年、1,0という成績を取った生徒は4人であったが、内3人はドイツ人女子生徒、1人はドイツ人男子生徒であり、今年の1,0の生徒は2人で、どちらもドイツ人女子生徒であった。

まあ、ドイツの論述式の試験においては、自国の、しかも一般的に語学に長けている女子生徒に有利だというのは当然といえば当然なのかもしれないが、評価する側もその多くが女性教諭という事もあるのだろう。

多少逸れてしまった話を元に戻す形になるが、アビトゥアの試験には、生徒が問題を選択できる教科、各学校の教師が一部選択できる教科等がある。

従って全州はおろか、同州内でさえも、生徒が同じ問題を解けるという保障はない。これは何も全国統一である主要教科に限らず、州で統一されているはずの他教科にもいえる。

これほどまでに不公平なアビトゥアにも係らず、足切りを採用しているドイツの大学の多くはアビトゥア得点で、それを行っている。

日本のように、再受験できるわけではないアビトゥアは、悪い成績を取ってしまうと、大学入学まで7年待ちということもあり得る。

我が家のアビトゥアは終ってしまったが、この先のアビトゥアの成り行きに引き続き注目していきたいと思う。




今回も最後までブログをお読みくださり有難うございます。

とうとう先週の金曜日に、次男がギムナジウムを卒業しました。
卒業成績は、昨年卒業した長男よりも0,2ポイント高い、1,2と成りましたが、実力では多分、長男と同等か、下手をすれば少し低いのではないかと、親としては見ています。
次男が点数を稼げたのは正に授業中でのパフォーマンスに拠る所、人当たりの良さにあったのだと思います。
何せ成績の3分の1は筆記試験以外から来るものですから。
長男が中等部の時、物理で筆記1にも係らず、通知表に3がついた事は、今でも忘れられません。

夏休みが始まった州もありますが、成績に不満がある場合、2週間以内に学校に書式でその旨を伝える事になっています。
納得がいかない場合、是非、教科担当教諭や校長と話合いを持つようにしてください。校内で解決できない場合、学校庁から視察が来たり、更には成績専門の弁護士を介しての裁判となったりすることもあります。

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ダイネムター

Author:ダイネムター
がんばってんジィ(Gammbatten Sie)!の管理人、ダイネムター(Deine Mutter)です。ミュンヘンで昨年から大学生している長男とNRW州州都デュッセルドルフで大学生になったばかりの次男を持つ日本人母です。
これまでの経緯で気づいたドイツと日本の教育の違いや、お子さんをドイツ内外のドイツ学校に通わせていらっしゃる方々へ何か役に立てることがあれば書いていきたいと思っています。
他の州の情報にも興味がありますので、うちの州はこうだぞというようなコメントを頂ければ嬉しいです。

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