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試験期間になる度、落ち込む!

今週火曜日、ギムナジウムの最終学年に在籍する次男が、前期一回目のドイツ語の試験を受けた。

高等部では前期と後期にそれぞれ二回ずつ筆記試験があり、一年生は導入期であるため、多くの生徒は必修であるドイツ語、数学、第一外国語に加え、最低理科・社会科目を一教科ずつの他、将来、アビトゥアで受験する可能性がある教科を受験することになる。

試験時間は2時間半から3時間半という長丁場である。

高等部の試験は、どれも手強いが、中でも最強と思われるのが、ドイツ語である。

今回の試験の課題は、カフカのの寓話の分析・解釈と、アビトゥアの課題図書になっている同作者の小説『変身』との比較となっていた。

カフカの作品のテーマには、父息子の関係がよく取り上げられており、この小説も、主人公ゲオルグと父との関係が大きなテーマとなっている。

さて課題であるカフカの寓話だが、短編の中でも寓話と呼ばれる作品は非常に理解困難である。

例えば例題にある『舵手』であるが、(駄訳で申し訳ないが)あらすじは次のようになる。

頭上のランプだけの暗がりで舵手が舵を取っていると、暗闇から大きな男が現れる。舵手が「俺が舵手じゃないのか?」と叫ぶと、男は「お前が?」と問い返し、舵手を押しのけた。

そこで舵手が下の船室に通じる昇降口に走り、「乗組員、同僚よ、早く来てくれ!不審者が舵を乗っ取った!」と叫ぶと、そこから疲れた乗組員達が現れた。

「舵手は俺だろう?」と訊くと、彼らはそうだと頷くものの、視線は不審者に向けられ、それを取り囲むように立っている。

不審者が命令口調で、「邪魔するな!」と言った途端、一箇所にかたまり、私に相槌をうち、階段へと再び引き上げた。

なんという民衆だ!考えているのか、それとも意味も無く地を這いずるだけか?

この寓話の舵手とゲオルグに共通する性格とその展開と、人間の根本的な怖れをカフカが如何に巧みに書き表しているかを論述せよというのが設問である。

いつものことだが、ギムナジウムのドイツ語の内容に触れることがある度、私は非常に落ち込む。はっきり言えば、打ちのめされてしまう。

私達が高校で習ってきた国語は、一体何だったのだろう。

日本人高校生が今でも可笑しな受験勉強のための国語に時間を費やしている間、ドイツの高校生、いや他国の高校生はこういうレベルの問題をやっているのだ。

数学はともかく、ギムナジウムの理科・社会の問題も日本の高校の比ではない。歴史の問題など、私が日本人であれば誰でも聞いたことのある名前の私大の史学科に居たにも関わらず、大学での試験問題以上のレベルであると断言できる。

ドイツのギムナジウムは大学で学問することを可能にするための教育が行われているのだが、日本の高校教育の意義はどこにあるのだろうか?




今回も最後までお読み頂き有難うございました。ギムナジウム高等部のドイツ語では、年に数冊、副読本を扱います。その多くはアビトゥアの指定図書ですが、今年ギムナジウムを卒業した長男と現在高校3年の次男が最後の二年間に読まされた本は、カフカの『変身』の他、ゲーテの『ファウスト』、ビューヒナーの『ヴォイツェック』、フォンターネの『エフィ・ブリースト』です。どれもこれも歯応えのある本ばかりです。とはいえ、次男にとっては年末のドイツ語の試験が人生最後となるので、私が落ち込むのも、それが最後となることでしょう。

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レベル高いですよね

うちの長子もカフカの変身、読まされていました。
ドイツ語がとにかく苦手で、ドイツ語力不足(ギムナジウム生徒として)なのは、
全教科に影響した(試験は論述)にではないかと、親として反省しています。

話はずれますが、
長男さん、ミュンヘン進学、引越、おめでとうございます。
そしてお疲れ様でした。
我が家の次子も1年待って、やっと進学しましたが、
賃貸探しに大苦戦しました。
子供の進学に合わせ賃貸物件を購入し、
卒業したら売却するという話も聞きます。
宝くじ当たったていたら、うちもそうしたかったです。

Re: レベル高いですよね

ムタ様、コメントを有難うございます。

語学に長けた女の子に比べ、男の子は特にドイツ語は大変だと思います。次男の発達遅滞、療育を機会に日本語をあきらめ、
家庭でもドイツ語の本の読み聞かせ、ドイツ語での会話に切り替えたのですが、長男、次男ともに教科としてのドイツ語は
弱いです(へらずぐちを叩くドイツ語には、成績1+を付けたいくらいですけれど)。

ムタ様のお子様はお二人とも賃貸暮らしですか?来年、次男が進学予定ですが、これも地元の専門大学や、近隣の大学に行き
そうもないので、来年から5年ほどは、仙人生活を余儀なくされそうです。

2人、賃貸です。

うちは田舎なので、家から通学できるのはギムナジウムまで、なんです。
幸い、2人とも格安のシェアハウスに入れた(非常に古くて不便ですが)+BAfög(奨学金、家庭の収入等で試算される)を頂いて、やりくりしています。
家から通える高等教育がほぼ皆無と判っていたので、多少教育資金を貯金しておいて良かったと思います。

ご存知のとおり、学期中はバイトする余力のない生活。
ですが、今後の就職を見据えて、勉強している様子が伝わるので、
親も、甘やかしにならない程度に、不定期で小遣いあげられるように、
適度に切り詰めた生活を続けています。

セミリンガルにしてしまったのか? とか、 発達障害か? と
楽でない学校生活を送ってきた子供が、
今、苦労しながらも、親への感謝を口にし、出来る努力をしている姿に、力をもらって、労働意欲を高めているのが現状です。

最低でも、あと4年。 早く就職して、自活してくれますように、と
祈っています。
プロフィール

ダイネムター

Author:ダイネムター
がんばってんジィ(Gammbatten Sie)!の管理人、ダイネムター(Deine Mutter)です。ミュンヘンで昨年から大学生している長男とNRW州州都デュッセルドルフで大学生になったばかりの次男を持つ日本人母です。
これまでの経緯で気づいたドイツと日本の教育の違いや、お子さんをドイツ内外のドイツ学校に通わせていらっしゃる方々へ何か役に立てることがあれば書いていきたいと思っています。
他の州の情報にも興味がありますので、うちの州はこうだぞというようなコメントを頂ければ嬉しいです。

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