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カフェ・パウゼ 番外編 (18年前・・・)


  カフェ・パウゼ 番外編 (18年前・・・)

正確に言えば、その前日である午後10時45分に、それはやって来た。

この時に備えて、夜光塗料の塗ってある腕時計を既に一ヶ月ほど前から夜間でも外していなかった。

確かに時間がかかるとは知っていたが、まさか一日仕事になるとは思いもしなかった。

漸く事を終えて、発泡酒を一口、口に含んだのは既にその日の午後8時を過ぎていた。


そう、18年と数時間前、初産の陣痛が始まったのである。

臨月となり、前駆陣痛もあるため、それと区別するためにも間隔を確認する必要があるため、時計を肌身離さずつけていた。

最初は間隔も安定せず、痛みもそれほどではなかったため、出産と育児の手伝いに日本から来てもらった母に知らせただけだったが、午前3時をまわったところで、10分前後の間隔で規則的な陣痛となったので、隣室で寝ていたドイツ人伴侶も起こし、病院へと向かった。

予定日の早朝。

検診の結果、まだ子宮口がほとんど開いていない状態だったため、一般家庭の居間のような部屋に通された。

そこで、応接のテーブルに上半身を傾けるように、跪いた状態で暫く痛みに耐えていたのだが、お産が進まない。

今度は廊下にでて、手摺につかまりながら、産科病棟のホール付近をウロウロしてみたのだが、お産が進まない。

朝になって入った病室のベッドに倒れこんだものの、痛くて朝食も取れなかった。その間、付き添ってくれた母と伴侶はカフェテリアで食事をしたようだ。

無痛分娩も出来ないこともなかったのだろうが、基本的には普通分娩なのか、痛みを緩和させることができないものかと尋ねたところ、途中で手の甲などに鍼をうってくれただけであった。

これが効かないうえ、お産も進まない。

お昼になっても状況は進展せず、昼食も取れずじまいに終わった。

午後になり、マタニティの時期に読んだ出産育児漫画にお風呂に入るとラクになるとあったのを思い出し、看護婦に申し出たものの、なかなか呼びに来ない。

やっと産科の円形の風呂に入れた時には、既に午後5時をまわっていた。

お風呂の温度がぬる過ぎるせいなのか、ほとんど痛みが和らがない。

けれども途中の検診で、全開大間近ということで、分娩台のある部屋に移動。

途中で出口が裂け出血し、そこから切開したものの、出てこない赤ん坊。
そこで陣痛にあわせて、助産婦が半ば体重をかけて押すことに。
更に切開し、出てきたのは午後7時22分。


やっと会えた!


33を目前に結婚し、34になる頃には不妊外来に足を運び、35で授かった長男。

切迫流産の恐れがあり、夏と12月の初めと二度も入院したうえ、臨月には腰痛が酷く、クリスマスイブの日までマッサージに通うはめになったりと大変だった妊婦生活。

手術用の鋏を渡された伴侶が臍帯を切り、長男は検査を受けた。

その後、暫く家族水入らずでいられる部屋に移され、病院から発泡酒の入ったグラスを渡された。

長男は少し離れたベビーベッドの上で泣きもせずに、何事が起きたのか、ここはどこなのかを確認するように、大きな目で辺りの様子を伺っていた。


予定日丁度に赤ん坊が産まれてくる確立は約5%という。

そういえば、高齢出産のため、夏頃に高度の画像で診断ができる専門医のところへいったことがあるのだが、その時、胎児の大きさが週数と日数にピッタリで、診断した医者に、日本のセイコー並みの正確さだと言われた。


18.jpg

成人おめでとう!(写真は長男が飾りつけた我が家恒例の誕生日ロールケーキ)



次男を妊娠して臨月に入った頃、友人に難産だったのに、よくまた子供を産めるねと言われたことがありましたが、言われるまで、考えもしませんでした。不思議なもので、難産だったのは皆様にお読み頂いた様にいまだに事細かに覚えてるのですが、痛みは忘れているのです。最後に子供を抱くことができる嬉しさは痛みに勝るのだと思います。

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ダイネムター

Author:ダイネムター
がんばってんジィ(Gammbatten Sie)!の管理人、ダイネムター(Deine Mutter)です。
ミュンヘン工科大2年生の長男とデュッセルドルフのハインリッヒ・ハイネ大学生物化学専攻1年生の次男を持つ日本人母(日本の教免取得者)です。

保護者代表でギムナジウムの数学教科会議に参加したり、学年保護者集会ではニーダーライン企業主連盟協賛の化学アカデミーの紹介をするなど、小学校からギムナジウムまで子供達の教育に積極的に取り組んできました。

その経験を活かして、デュッセルドルフや近郊にお住まいの方を対象に、サポートサービスを提供いたします。お子さんの勉強、学校の関係でお悩みの方、まずはメールにてご相談ください。

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