大学選択の決定要因は親の懐具合

大学から1,5キロ離れた約30平米のアパートの月々の家賃が634ユーロ。

これはケルンのドイツ経済研究所が最近発表した15都市における典型的学生アパートの居住費インデックスに掲載された、2016年後半のミュンヘンでの家賃である。

15都市中、最安値だったのは、ライプチヒの322ユーロであった。

多くの都市で2、3部屋のアパートの供給が少なく、この大きさのアパートは需要の3分の1ほどしか新たに建設されていない。

特にベルリン、ミュンヘン、キール、オスナーブリュック、ハイデルベルグなどでは、非常に僅かに建設されたに過ぎない。

2010年前半の家賃と比較すると、平均で13%増加しており、増加率の最高を記録したのは、ベルリンの25%である。他に平均値を越えた都市は、ミュンヘン21%、シュトウットガルト17%、オスナーブリュック同17%、キール14%で、最低は6%のハイデルベルグであった。

学生用アパートの家賃の高騰には、様々な原因がある。

まず近年の学生数の増加である。本来のギムナジウムからの進学以外の道も開けてきたことや、そのギムナジウムがもはや国民学校になりつつあることが、その背景にあるといえる。

これに対して、州が対策を怠ったため、民間業者が学生用アパート経営に乗り出し、価格が高騰したようである。

民間アパートだと、屋根裏部屋のロフトから、快適な設備装備までありとあらゆるものが可能ではあるが、家賃も月々850ユーロに光熱費といった感じだ。

家賃が500ユーロ以上掛かるのに対し、仕送りなども含めた月々の収入が1000ユーロ以上という学生は全体の5分の1だという。

一学生がミュンヘンの大学かライプチヒの大学のどちらで学業を営むかの決定要因は親の懐具合にあるということだ。

アビトゥアを10日間ほどに控えた子供を抱える私にとって、この問題は他人事ではない。

日本では学費が高騰し、就職前に既に多大な負債を抱える学生が急増しているということだが、ドイツでは学費は現在只であるものの、住居費が嵩んで希望する大学に行けないというのも大問題である。

学生用アパートの建設などは州単位によるものだが、早急に解決してもらいたいものだ。


Castella1.jpg
木枠を使っての本格的なカステラ作りに挑戦しましたが、泡を立てすぎたのか、
随分とキメの荒いカステラになってしまいました。水飴の代わりに米飴、焦がし
バター風味マーガリンを入れると市販の味が出せるそうですが、ドイツでは入
手困難です。とにかく次回は泡たてを控えめにしたいと思います。




1月の終わり頃に次男と一緒にデュッセルドルフ大学を見学に行った際、最寄の路面電車の停留所近くの場所が大規模な工事現場となっていて、確か学生アパート建設中という看板がでていました。大学というか自治体によっては真剣に問題解決に取り組んでいるということでしょうか。長男が希望する大学もそうだといいのですが。今回も最後までお読み頂き有難うございました。ランキングは励みになりますので、もしよければ下のドイツ情報のバナーをクリックしてくださると嬉しいです。

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分数計算が出来ないのは日本だけじゃなくなった

大学入学者に中学数学の知識が欠けている。それも、既に分数から。

この記事が日本のものであれば、何も目新しくないのだが、なんとこの記事の発信元はドイツの週刊誌シュピーゲルなのである。

漢字も碌に書けない、分数の計算もできない大学生。

これは日本で10年程前に話題となったが、これと似たような問題がドイツに起こりつつあるというのである。

ドイツの大学入学資格取得者はどれくらい数学ができるのか?

ほとんど出来ないに等しいと、ドイツの130人の教授、講師が警告状を出し、ドイツの教育システムの責任追及をしたというのである。

彼らに言わせると、学校教育における数学の内容は希薄になり、大学入学者の数学の既存知識はWiMINTの学習に十分でないらしい。

ここで言うWiMINTとは、Wirtschaft(経済)、Mathematik(数学)、Informatik(情報学)、Naturwissenschaften (自然科学)、Technik(技術)の学科である。

彼らは国や州の教育政策者に対し、早急な改革を要求している。

数学の学習内容はいまや表面的で深く内容にかかわることがない。大学入学者には中学数学の知識である、分数、乗数や平方根の計算、対数、方程式の変形、基礎的幾何学、三角関数などの知識が欠如している。その原因として、ここ十年間にわたり基礎的なデーター知識を飛ばした履修要綱を挙げている。

大学入学者の欠落した知識を講義開始前に、講義準備コースなどでもはや補填することは出来ないところまできていると指摘している。

そのため、入学直後の期間、多くの大学で数学的文盲撲滅プログラムを実施しているという。

教授等の苦言はこれに留まらず、中等教育卒業者や大学入学資格取得者の数学の知識がかなり低いことも指摘している。

実際、過去の研究にもあるように、ドイツでは既に小学生の段階で、他国の生徒と比較して数学に問題がある生徒が多い。

ところで数週間前にアビトゥア形式の数学試験を実施したハンブルグの報告によれば、平均点が非常に低く、学校評議会の指示で平均点の底上げをせざるを得なかったという。(これと全く同じことが、私の長男が通うギムナジウムでも起きたことは読者の方々の記憶にも新しいと思う)。

これらの事実を鑑み、教授等は学校に対して、初歩的かつ象徴的な計算技術の修得期間中に電卓を使用することによって起こる弊害を阻止するために、徹底的な練習と前述の中等数学の学習内容の反復をするように要求している。

教授等の警告と要望に対し、ドイツ文化庁会議議長であるアイゼンマン女史は学校の履修要綱作成に携わるのは他でもない数学者であるため、この批判は同業者に対してのものだと言えるが、この批判を審査するつもりだと話しているという。

最後に私の意見を述べさせてもらえば、ドイツでは理数系の教師が不足しており、一時は理数系の院卒者で他業種に勤務していた人材を、短期で教師にするシステムまで存在していたくらいであった。

そのため、数学を純粋な学問としてではなく、仕事で必要な手段として扱う教師が出てきたのではないのだろうか。

どうしてそうなるのかを考えるのではなく、与えられた公式や解法を道具として電卓とともに使い、正解を導く、数学をそんな薄っぺらいものに変えてしまったのではないのだろうか。




いよいよ長男のアビトゥアの第一日目である数学の試験日まで2週間となりました。が、長男は相変わらずです。現在21時ですが、いまさっき、次男と一緒にスポーツジムから帰ってきたところです。でも、姪も大差ないようで、義理の妹が私と同様オロオロしています。今回も最後までお読み頂き有難うございました。ランキングは励みになりますので、もしよければ下のドイツ情報のバナーをクリックしてくださると嬉しいです。

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モットー週間とアビトゥア受験資格

NRW州では昨日金曜日でモットー週間が終わった。

モットー週間というのは、ドイツでアビトゥアを受ける生徒、ギムナジウムや総合学校などの最終学年である12/13年生が、毎日テーマを決めて、それに従って仮装をしたりする学校生活最後の羽目をはずす一週間である。

アビトゥアを控えた長男は、普段であれば1時間目の授業はほとんどないため、家をでていくのも8時半過ぎなのだが、この一週間は毎日朝7時前後に自転車登校をした。

月曜日はパジャマ姿、火曜日は子供の誕生日パーティー参加者、水曜日ははぐれ者、木曜日はハリーポッターというよな格好で出かけていき、受験教科の授業にだけ参加して、あとは学校周辺の芝生で、ウオッカだの、ビールだのを飲み(ほとんどの生徒が18歳でドイツでは成人であるため合法)、気が向くと、千鳥足で下級生の授業に雪崩れ込んだりしていたらしい。

金曜日は割りと普通の格好で出かけていったが、11時頃にいきなりずぶ濡れ状態で帰宅した。

話では、中庭に泡がでる機械が置かれ、最上級生である彼らは腰辺りまで泡に浸かっていたそうだ。

この日は昼過ぎから学年集会があり、そこでアビトゥア受験資格が取れたかどうかが公表され、通知の紙が手渡されるため、身なりを整えるために帰ってきたのであった。

通常ドイツの高等部は3年間で、1年は導入期で、大学に必要な学力、能力をつけるための学習が開始される。

次の2年から、大学入学資格を取得するために、最後に受ける試験の受験資格を取るべく、必修、必修選択教科、選択教科などの得点を集めることになる。

NRW州では各教科最高点が15点、最低合格点が5点となっており、2、3年の2年間の前期・後期の成績は全教科15点満点で評価される。

受験資格を取得するには、その2年間で成績の合計最低200点が必要であり、最低合格点である5点に達しなかった成績が7つ以下であることが条件となっている。

毎年のことだが、今年も2名の生徒が受験資格が取れなかったそうである。

因みにこの通知の紙は、高等部のいままでの成績表ともまた異なっている。
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中等部最上級である9年生までは通知表と明記されていたが、10年生からは学業過程証明証となり、受験資格取得通知にあっては、第1回統一アビトゥア委員会会議結果となっている。

なぜ通知表という名称にしないかといえば、高等部で成績表と称する証書を唯一アビトゥア合格後に出すものにすることで、就職などの際に誤解を招くことを避けるためだと長男は話していた。

長男は最後の金曜日を除いて、毎日ほろ酔い気分で昼頃に帰宅し、喋り上戸になっており、色々な話ができたが、長男と過ごすのも、あと数ヶ月。

アビトゥアを来年に控える次男がまだ家にいるものの、次男は彼女の家に入り浸りという事もあって、空の巣症候群になりそうな気分の今日この頃である。




因みに次男は一週間、彼女が泊りがけで知人家族の猫シッターをするのに付き合って、不在です。土曜日の午後は長男もクラスメートと深夜まで出かけていたため、ドイツ人伴侶と久々に二人だけの晩餐となりました。数年前までは、年に数日あるかないかの機会を楽しみにしていたものですが、なんだか・・・ 今回も最後までお読み頂き有難うございました。ランキングは励みになりますので、もしよければ下のドイツ情報のバナーをクリックしてくださると嬉しいです。

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機会平等の幻想(財産が学歴と職歴にどう影響するか)

これはアビトゥアを約一ヶ月後に控えた長男が、今週の社会学の授業でみたARDのドキュメンタリーのタイトルである。

大学時代が人生でもっとも素晴らしい時だったと学卒者は当時を振り返って感慨にふける。様々なことに挑戦し、経験をつみ、人格を熟成させていく、そんな時間があった。

それにひきかえ、今日大学で学ぶものには、忍耐力、並外れた勤勉さ、他人を押しのける強さ、そして何より財力のある両親が必要である。

大学の大抵の学科に足きりがあり、アビトゥアで小数点前に1がつかない成績を取った者は、入学できるまでにしばしば数年待たなければならない。

その最もいい例が、医学部で、この学部の足きり点は、1,0-1,2にもなっている。これに満たなかった者は、ウエイティングリストに載り、多くの場合、職業訓練などをして時間をもたせることになる。

この問題は成績の悪かった生徒の希望する学部学科を訴えるという弁護士産業へと発展した。

これにより財力のある両親をもつ生徒が希望者が殺到する学部学科に入学することができ、そうでない生徒はただこれを傍観するしかないのである。

この番組では3,3の成績で卒業した女生徒の両親が、14ほどの大学の心理学科を起訴し、結果1つの大学が彼女のために特別枠を設け、入学させたというケースを報道していた。確か入学に必要だった点は1,3であった。

一方で歯学部に進学したかったが、待機年数が6年と長く、歯科医助手の訓練を最優秀で終えたものの、それが待機年数の短縮に繋がらず、夢を諦めた女性のケースが取り上げられていた。

悪名高き、ボローニャ改革後、大学は欧州他国に足並みを揃え、学士課程と修士課程を導入すると同時に、単位取得制度も開始した。

これにより学生は出席点、中間テスト点、発表点などなんだのと、ありとあらゆる点を集めなければならなくなった。 

もはや大学での講義は、教科の自由選択の幅が狭まり、学生は高校時代のような既成の時間割で、与えられた課題をこなし、必要事項を丸暗記するというような事態に追い込まれているという。

そのため、大学生活は学業に拘束され、昔のように青春を謳歌することなど出来ないそうだ。

番組では、親からの仕送りや返済型学資援助を受けても、家賃や生活費に困り、アルバイトをしながら、夜遅くまで勉強する女学生、一方、親にアパートを購入してもらい、学友とともに勉学のみにいそしむ女学生が映しだされていた。

ここでも親の財力が物をいうということである。

私は長男からその話を聞いた後、その番組をYoutubeで検索して視聴した。視聴して疑問に思ったのは、今何故アビトゥアを1ヵ月後に控えた生徒に、このような番組を見せる必要があったのかということだ。

最終成績の3分の1を握る最終試験までの1ヵ月を死に物狂いで突破せよという意味合いなのか、希望の学部学科に入学できても、親の財力がない者は覚悟せよという警告なのか。

いずれにせよ、最低限の援助しかしてやれない親として、気分のいいものではなかった。ましてや親の懐事情を察している長男も、さぞや気分を害したものだと思う。

教師としてあまりにも気遣いがないのではなかろうか。




それでも一日1時間も勉強しているのかどうか怪しい長男。30日を切ったぞ、おい!
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4月1日から変更される国際郵便関係速報!

1. ドイツにも国際eパケットライトが送れるようになります。

このサービスはSAL便(2キロまでの小型郵送物)に書留がついたもので、確か6,000円までの保証も付いていたと思います。

国際郵便マイページサービスに無料登録し、日本サイドの住所に専用パウチを無料で送付してもらい、プリントアウトしたラベルの一部をパウチにいれ、残りの引渡証などは郵便物とともに窓口へ。

SAL便は、ある程度大きさがあると、安くて便利で、よく利用するのですが、小さめな物だと他の荷物と紛れてか、非常に届くまでに時間がかかることもあり、それを防止する意味でも書留は有効です。

しかし従来だとSAL便料金に書留料金410円が加算され、結構いい料金になっていました。

eパケットライトとの差額は、300gでは100円ですが、1kgでは170円にもなります。

大きめな包装物でお得な重量は1250gと1750gでSAL便だと料金が100g単位ですが、ライトは1kg以上は250g単位の設定のため、それぞれ200円、160円安くで送れます。

※詳しくは日本郵便株式会社 Web サイト内国際 e パケットライトのページ



2. 国際郵便物に係わる通関業務が有料化されます。

日本からドイツへ送る郵便物の中身が20万円を超過する場合、品目数に係わらず2,800円の手続き料が取られます。

ドイツから日本に送る場合は、品目数(通関業法基本通達18-1に規定する欄数)2つまで1件につき6,600円で、6つまで1件につき9,300円、7つ以上は1件につき12,000円だそうです。ただし消費税は免税ということです。



高齢になった母と、使えない職業現役の兄弟をもつ私は、最近、日本から物を送ってもらうのに困っています。この間初めてBuyeeという転送会社も利用しました。機会があれば、そのリポートも書いてみたいと思います。今回も最後までお読み頂き有難うございました。ランキングは励みになりますので、もしよければ下のドイツ情報のバナーをクリックしてくださると嬉しいです。

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プロフィール

ダイネムター

Author:ダイネムター
がんばってんジィ!の管理人、ダイネムターです。2016年現在、18歳の長男と15歳の次男をドイツNRW州のギムナジウムに通わせている日本人母です。
次男も理系の高二となったので、再び数学に挑戦しています。
これまでの経緯で気づいたドイツと日本の教育の違いや、お子さんをドイツ内外のドイツ学校に通わせていらっしゃる方々へ何か役に立てることがあれば書いていきたいと思っています。
他の州の情報にも興味がありますので、うちの州はこうだぞというようなコメントを頂ければ嬉しいです。

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