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大学入学資格試験合格 → 失業者

最近のニュースで、7月の失業者数が昨月比で増加したが、その背景には学校卒業者や中退者が失業届を出す事が、その原因の一つであるということだった。

7月にギムナジウムを卒業した次男の学年の中にも、大学入学資格は取得したものの、進学する気は更々なく、応募した職業訓練先にも全て断わられてしまった生徒がいるという。

確か次男が高等部に上がって前期が終了した頃だと記憶しているが、次男が希望する生物化学科の足切り点が、州内の大学は軒並み1,3程で、下手をすれば、卒業後数年を学科関連の職業訓練、或いは職業学校で職業資格を取得させることを考えた事があった。

ネット等で簡単に職業訓練の応募について検索しただけだったが、大手の会社や銀行関係などは卒業の一年半位前には応募を開始しなければならず、小売業などでも最低半年前頃までには応募する必要があるようであった。

前出の生徒は平均前後の成績の生徒であったときくので、あくまでも個人の憶測ではあるが、希望する職種への応募が遅すぎたのかもしれない。

勿論ドイツはコネ社会であるから、縁故採用というのは強いが、それが望めない場合は、正々堂々と勝負にでるしか仕方ない。

ところが、どこかの民放の番組で、会社の書類選考において、同学歴で近似の成績であった場合、ドイツ人が外国人に対して圧倒的に有利であることが明らかであるとリポートしていた。

これは何も職業の採用に限ったことではなく、大学入学についても同様である。

外国の学校を卒業した生徒の枠は別に設けられていることが多いが、ドイツでギムナジウム等を卒業した、外国人或いは移民背景のある外国人生徒に限っていえば、ドイツ人と同じ枠で選抜される。

ドイツの国立大学のうち、足切りがある大学の多くは募集人員の20%はアビトゥアの成績のトップから順に、20%は空き待ちの年数が長い生徒から順に、残る60%は大学の選考組織によって選ばれた生徒から取っている。

例えば昨年度のデュッセルドルフ大学の生物化学科についていえば、トップ集団からの生徒の成績の平均は1,3であっても、大学が独自に選考した生徒のうちの最低の成績は2,1となっている。

独自選考も何も、デュッセルドルフ大学の生物化学科ではアビトゥアの成績以外、職業訓練歴、研修歴、その他一切を考慮せず、唯一考慮されるのは、応募者が講義が開始される時点において、デュッセルドルフに隣接する都市に保護者と同居する未成年であることのみである。

60%の合格者が一体どういう生徒群であるかは、ドイツらしく限りなく不透明である。

次男のコースメートは応募したものの、空き待ち番号の桁の多さに怯み、結局は昨年の夏に次男と一緒に参加したナノテクノロジー・コースの訪問先である専門大学に進学することにしたときく。

また、このコースメートに次いで、次男と極似のコースを取っていた生徒は、地元の専門大学の電気工学科に進学するらしい。

長男と同じく去年ギムナジウムを卒業した男子生徒の一人は、デュッセルドルフ大学の化学科に進んだが、クリスマス休暇後に退学し、最近まで学校近くのガソリンスタンドでバイトをしていた。

また昨年別のギムナジウムを1,9で卒業した姪は、ボッホム大学の生物化学科に入学したが、進級に必要な単位が取れずに退学し、秋から地元の専門大学に行く。

ところで大学の事前補習講義が始まる前に、子供部屋の改修をしようと、部屋にあった玩具などを、子供達が卒業した近燐の小学校に寄付に行った際、同年代の子供を二人持つ知人と会い、その子供の近況を聞いて驚いた。

というのも、上の子供は小学校時代、姪と同じクラスで、姪と同じギムナジウムに進学していたのだが、その先のことは姪が高等部で留年したこともあり、知らなかったのである。

知人が語るには、ギムナジウムをストレートで2,6の成績(因みにその年の平均は2,4か2,5)で卒業したものの、希望する小学校教員養成課程に入れず、一年間の社会奉仕の後、再度応募したが、入学許可が下りずに断念。そこで母親と同じ方面に進むべく、(恐らくは専門大学の)幼児教育科に願書を出そうとしたところ、一般大学入学資格ではなく、幼児教育の専科アビが必要だということで、これも諦め、最後に総合大学の特別(養護)教育を専攻したものの、必修科目の試験が取れずに退学し、この秋から私立大学で社会奉仕(労働)を専攻するのだということだった。

さてここまで、アビトゥアに合格した平均的な生徒達の卒業後を見てきたが、明確なのは、当然の事ながら、進学にせよ職業訓練にせよ、早目に目標と計画を立てない事には事を成せないという事実である。

出遅れると、大学入学資格試験合格後、即失業者にもなり兼ねない。

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                    Cheerpiggies


今回も最後までブログをお読みくださり有難うございます。次男がやっと進学先を決めました。6月に大学見学ドイツ縦断(キール - ハノーファー - ゲッティンゲン - ウルム - ミュンヘン)ツアーに時間とお金を費やしたにもかかわらず、自宅から電車乗り継ぎで45分のところにあるデュッセルドルフ大学の生物化学科です。まあ、かなり前から眼中にあった大学であり、高二の半ばにオープンデーにも足を運び、担当教授とも話をした大学です。研究費予算や施設、設備はNRW州州都の大学の割には、今一つという感が拭えないのですが、大学に通うのは次男なわけで、本人がそれなりに悩んで決定したことなので、親としては何もいえません。この分野は75%が博士課程に進むため、まずは院に進学できるような成績を収めてくれることを願うのみです。

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鶏口と成るとも牛後と成る勿れ?

8月になっても酷暑が続いている。

例年、ドイツでは暑いが続いたとしても、せいぜい一週間位なもので、今年のように数週間も暑い日が続くことは、私の30年ほどの欧州生活にもなかった。

かつて日系企業で働いていた時、クーラー付の車に買い換えるとドイツ人同僚に話したら、たった一週間の暑さのために勿体無いと言われたくらいだ。

さて8月になったというのに、次男が応募した大学の一つであるハノーファー大学からは何の連絡も来ない。

他の大学、例えばミュンヘン大学は応募締め切りである7月15日の3日後の18日には、書面で入学許可が届き、ネットで応募したデュッセルドルフ大学や、キール大学も先週8月3日までには、選考状況が選考中から許可へと変わった。

痺れを切らして、ハノーファー大学に電話を入れたところ、悠長なもので、8月15日から末に掛けて、書面で連絡がいくので、それまで待つように言われてしまった。

ネットでハノーファー大学を検索してみたところ、許可がでるのが例年極めて遅いようで、2010年にも応募した生徒がネットのフォーラムに8月10日になるのに連絡が来ないが、来ている人がいるかどうかを尋ねているのを見つけた。

ところでミュンヘン大学は8月15日までに入学手続きを開始しなければ、許可が取り消しとなってしまうため、全ての許可が出揃うまで待ってもいられない状況となった。

そのため、次男に少なくとも入学許可が来ている3校から1校を選択して、手続きを始めるように促したところ、次男はあっさりとミュンヘン大学を切ってしまったのである。

その理由を問いただしたところ、次のような答えが返ってきた。

1) ミュンヘンは家賃も物価も高いため、留年などをした場合、家計が破綻する恐れがある。

長男の例からしても、バイエルンは学力水準が高いため(NRW州の学校はバイエルン州に比較して、自然科学系科目では一年の遅れがあるという記事さえある)、その穴埋めを自力でするとなると、かなり大変である。

2)希望する学科は実習が多く、実習リポートの量と質が半端ではない。次男の話では、見学に行った際、見せてもらったリポートは実に27ページもあったという。実習はほぼ毎日といっても過言ではないため、これと並行して復習、予習をするとなると自炊生活はほぼ不可能という予測がたつ。

長男の大学のように、複数の小テストの結果で、期末試験を受ける制度ではないため、リポートに追われて気がつけば、期末試験前になっていたという事態になりかねない。

さてこの小テストであるが、期間内に3回ほどあり、これに100%で合格しない限りは、期末試験が受験できないと、長男は話していた。

結果、70%近くが受験できず、上の学年の学生でも小テストを受けにきている者が少なくないとのことだった。

どこの大学でも100%を求められるのかどうかは定かではないが、この手のテストの話は他大学でもきくことはある。

3)学科の学生から聞いた話に拠れば、ミュンヘン大学が行っている研究は素晴らしいが、教授陣が研究に熱中するあまり、後続指導に力がはいっていないらしい。講義開始直前にまとめたようなものもあり、学生から改善要求もでているそうである。

6月に実際に講義を聴講したが、確かに気のない講義をしている教授がいることも確かであった。けれども、これはどの大学にも言えることかもしれない。しかし、学科の学生の指摘は、化学・生物化学を比較しての事であるため、やる気のなさの程度が強いと推測される。

以上のことから、ミュンヘン大学への進学を取りやめたわけであるが、ドイツでは実際のところ、大学名よりも何を学んだか、どういう成績で卒業したかが、問題視されるわけであるから、次男の選択は間違いでもないのだと思われる。

鶏口と成るとも牛後と成る勿れ、私のような日本人が大好きな、エリート大学に行くよりも、自分が納得できる大学に行き、無事卒業する事、それが何よりなのかもしれない。

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あまりに暑いのでIsotonic飲料を作ってみました。
水1リットルに対して、砂糖大匙3(27g)、塩小匙1(5g)、レモン果汁一個分(大匙2)



今回も最後までブログをお読みくださり有難うございます。次男がハノーファー大学の通知をひたすら待っているので、ここが本命かと思いきや、そうでもないようで、ガールフレンドの事もあってか(?)地元か、基礎講座から生物が多い、キール大学を考えているよう。そこでキールの下見で目をつけていた私設の学生寮を管理する不動産屋に電話したところ、なんと担当者が3週間の夏休みで不在となっており、秋に具体的にどの部屋が空くのかは、その人物しかわからないため、月末に再度電話してほしいと言われてしまった。全く、これだから、ドイツというのは・・・
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大学の空席待ち番号366

ドイツには大学入学試験が存在せず、入学資格を取得する古典的な方法は、ギムナジウムや総合学校の高校過程の卒業試験に合格する事だというのは、一般に知られていると思うが、これは何しも、誰しもが希望する大学の学部学科にいけるということではない。

しかもこの卒業試験(通称アビトゥア)というのが、実は最後に実際にある筆記試験などだけを指すわけではなく、高校最後の二年間の総合成績が卒業成績の3分の2を占めているという事実を知っている人は多くない。

日本では、例えば私大の文系を受けると決めた生徒は、早い段階で数学や理系科目などは捨てている。

片やドイツでは、高校最後の二年間の総合成績の中には、ドイツ語、第一外国語、数学、歴史、社会学、宗教か哲学、音楽か美術、理系選択科目、社会選択科目などが、必ず含まれているため、主要教科などは前期の二回目の筆記試験までは手を抜く事はできない。

なぜなら大学の学部学科の半分は、アビトゥアの成績で足切りをするからである。

いくら希望する学科の成績がよくても、総合成績が良くない事には足切りになってしまう。

日本のように毎年試験を受ける訳にはいかず、取ってしまった成績で、入学許可がでるまでの数年を待たなければならない。

希望する大学学部の類似の学科に入学し、途中で空席がでた時にでも、転科することも不可能ではないが、転科できるという保障はない。

通常、大学は20%アビトゥアの成績が上位の者を、20%空席待ちの期間が最長の者を取り、残る60%独自の選出方法で選抜する。

因みに昨年、NRW州州都にあるハインリヒ・ハイネ大学の生物化学の状況は、アビトゥア成績枠で入った学生の平均成績は1,4、空席待ちで入った学生の最後尾は2,5で2年待ち、大学が独自選抜した学生の最後尾は2,0で半年待ちであったという。

足切りのある大学学部学科の冬季の応募締め切りは毎年7月15日で、次男も4校に応募したのだが、18日にミュンヘンのルードヴィッヒ・マキシミリアン大学(通称ミュンヘン大学)から合格通知が来てから、他の大学からは何の音沙汰もなく、次男よりも親の私の方が多少、焦り始めていた。

けれども水曜日の夜に、次男とほぼ同じ教科を取り、ハインリッヒ・ハイネ大学を希望していたコースメートが、大学から通知が来たが、その結果が空席待ち番号366だったという知らせをラインで送ってきたため、次男が木曜の朝に確認したところ、合格していた。

通常、生徒は複数の大学学科に応募するため、8月中旬頃の入学手続きが終わらない事には、実際に入学してくる生徒数が大学側でも予測がたたない。結果、欠員がでることはしょっちゅうで、繰り上がり合格や、同じ位の成績の生徒を集めて抽選となることもある。

しかし定員50名であるため、コースメートが繰り上がり合格になるのは、難しいと思われる。

このコースメートは真面目な生徒で、理数系の筆記試験の成績は次男と同じ位に優秀なのだが、文系科目で足を取られるとともに、物静かなため、総合成績の3分の1を占める平常点が思うように取れなかったのである。

彼の第一希望は自宅から近いハインリッヒ・ハイネ大学であったが、滑り止めに州内の他大学の同学科にも複数応募している。けれども、どこかに入れるという確証はない。理系学部はその多くが秋にしか始まらないため、一年以上、待つ事にもなりかねない。
願わくば彼が今年度、どこかに入学できるよう祈るのみである。

Chiemsee1.png
ドイツ人伴侶が発作的に計画した4泊5日のバイエルン旅行で行ったChiem湖の
Herren島にある宮殿の庭園 



今回も最後までブログをお読みくださり有難うございます。昨日、漸く3校目の合格通知が来ました。
ミュンヘンとは対称的な北のキール大学からでした。残るはハノーファー大学のみ。早く通知が来て、次男が決めてくれないことには、最終的な計画が立てられません。勿論、半年や一年は最低またなければならない学生組合の寮には応募を済ませていますが、そこに入れるまでの期間に住む場所を捜さなければならず、そういう学生アパートは私設のため、非常に高いわけです。遅くなればなるほど、高い所しか空きがなくなるわけなので、連日30度を越す暑さの中でも冷や冷やしています。

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カフェ・パウゼ 44 (親である私の卒業式)


  カフェ・パウゼ 44 (親である私の卒業式)

昨日、13日の金曜日、地元クレフェルドにある貸しホールで、次男のアビバルが開催された。

私の期待を裏切って、熱帯夜付きの暑い日となってしまった。

昨年の長男のアビバルも同じ場所だったのだが、開場前に夕立が来たためか、雨の後は結構過ごし易かったが、会場の換気が良くないせいか、内部は多少、暑かった。

けれども着物が一人で着付けられなかったため、安易に化繊の絽の二部式着物に、化繊の羅作り帯で出席したお陰で、汗の事はあまり気にする必要がなかった。

今年は、昨年の春から茶道を始め、初釜に着物デビューを飾ったこともあり、普段着るものに頓着しないうえに、倹約家の私が清水の舞台から飛び降りる覚悟で買った、正絹の絽の着物を着ると去年の初秋から決めていた。

夏の暑い盛りに、クーラーのないドイツで着物を着るという行為は、ほとんど自殺行為に近いともいえるのだが、私にとって末子である次男のギムナジウム卒業は、自身の卒業式にも思えたので、是非特別なものにしたかったのである。

長男が小学校に入学した当時は、勉強は学校にお任せしようと何もしなかったのだが、周囲の親から、せめてドイツ語のディクテーションはやらなければ等と諭されて、始めてみると、子供の弱点が色々と気になりだしたのと同時に、ドイツの学校の学習内容に興味が湧き、すっかり子供達の専用家庭教師となってしまった。

ゲーテ・インスティテュートでも習わなかったような事項、ドイツ語という教科の要ともいえる作文教育など、目新しいものが沢山あった。

またドイツ語ばかりでなく、算数・数学の問題内容も日本とは異なる。

もともと教職を取り、教員、実を言えば、自分の学校を作りたかった私には、ドイツの教育に間接的でも接し、内容に触れることは、本当に楽しかったのである。

しかし当然の事ながら、子供達も思春期中期になると、私から距離を置くようになったため、特に長男は、こちらが調べて印刷した資料や練習問題なども、部屋の机の上に手つかずのまま、虚しく積み重なっていることも多かった。

子供が取り組むかどうかは、子供が選択することで、私は私のやりたい事をやるだけだと自分に言い聞かせながら。一人芝居の空回りに終る事が度重なると、虚しさを感じることがなかったわけではない。

他人のように、自分も再就職をした方がいいのではないかと悩んだ事もあった。

長男の小学二年生から、次男が卒業するまでの十二年間。

長かったようで、今、思い返せば、短かった。

今、自分に「卒業おめでとう。」と声を大にして言いたい。

これからの自分の人生を生きるためにも。

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パーティー会場の写真コーナーで撮ってもらった写真です。

今回も最後までブログをお読みくださり有難うございます。暑い中で着物を着るので、腋の汗染みを恐れて、お得意な所で情報を集め、予防や可能なアフターケアーなどを考え、そのいくつかを実行したのですが、なんと、腋ではなく、衿に汗染みができてしまいました。 。゚(゚´Д`゚)゚。  日本のように衿クリーナーがあるわけでもなし、昨年11月から2件も郵便物が紛失しているため、着物を郵送する事もできずに、困っています。読者の皆様、何かいい方法があれば是非、ご教授願います。 

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全国統一大学入学資格試験(アビトゥア)の実情

2021年度から全国統一アビトゥアの為の問題集からの問題を改編しない事が最近の文化庁会議で決定したという。

これは一体どういう事であろうか。2017年からドイツのアビトゥアの内、少なくともドイツ語、英語、フランス語、数学は試験の為の機関に集められた問題の中から、各州が指導要綱を基準とした学習内容にあった問題を選択するのではなかったのか?

最近読んだ、フランクフルター・アルゲマイネという全国区の新聞のネット版に載っていた信じられないような記事である。

これに拠れば、問題集からいくつ問題を出題しなければならないか、または可能なのかの規定が存在せず、問題内容を州の教育に合うように改編することも可能だという。

ハンブルグの学校審議会のラーべ氏の話では、元の問題が分からなくなるほどに改編されることもあり得るらしい。

全国統一アビトゥアの不公平はそれだけには留まらない。

なぜなら各州で受験生が受験会場に持ち込める物や、配当時間も異なるからである。

例えば、数学はグラフ電卓の持ち込みが不可の一部と、可である二部に通常は分かれているのだが、バイエルンでは基本的に全ての問題に電卓の持込が許可されているそうである。

更に、英語の例を取れば、メックレンブルグ・フォアポメルン州とバーデン・ヴッテンベルグ州の問題は同じ内容ではあったが、前者が英独辞典の使用が許可されていた一方で、後者は英英辞典のみであった。そのため、バーデン・ヴッテンベルグ州で3万人もの異議を集める署名が集まったという。

不公平といえば、最終試験の教科数なども、州によって異なり、NRW州のような主要教科2教科を受験しなければならない州がほとんどであるが、確か主要教科全てを受けなければならない州もあったと記憶している。またNRW州では試験は合計4教科であるが、他であれば5教科というところが多かったと思う(因みに海外ドイツ人学校では5教科である)。

また、それだけではなく、このブログにも何回も書いてきたが、この高等部最後の試験は、アビトゥアの最終成績の3分の1を占めるに過ぎず、残る3分の2は高等部での受験資格取得期にあたる最後の二年間(実際には一年八ヶ月程)の定期試験の成績50%、授業中の発言、発表の成績50%、つまり各州の各学校の方針によって決定されてしまうのである。

傾向としては、ドイツ人女子性徒は評価が高いのに対して、外国人男子生徒は低い。昨年、1,0という成績を取った生徒は4人であったが、内3人はドイツ人女子生徒、1人はドイツ人男子生徒であり、今年の1,0の生徒は2人で、どちらもドイツ人女子生徒であった。

まあ、ドイツの論述式の試験においては、自国の、しかも一般的に語学に長けている女子生徒に有利だというのは当然といえば当然なのかもしれないが、評価する側もその多くが女性教諭という事もあるのだろう。

多少逸れてしまった話を元に戻す形になるが、アビトゥアの試験には、生徒が問題を選択できる教科、各学校の教師が一部選択できる教科等がある。

従って全州はおろか、同州内でさえも、生徒が同じ問題を解けるという保障はない。これは何も全国統一である主要教科に限らず、州で統一されているはずの他教科にもいえる。

これほどまでに不公平なアビトゥアにも係らず、足切りを採用しているドイツの大学の多くはアビトゥア得点で、それを行っている。

日本のように、再受験できるわけではないアビトゥアは、悪い成績を取ってしまうと、大学入学まで7年待ちということもあり得る。

我が家のアビトゥアは終ってしまったが、この先のアビトゥアの成り行きに引き続き注目していきたいと思う。




今回も最後までブログをお読みくださり有難うございます。

とうとう先週の金曜日に、次男がギムナジウムを卒業しました。
卒業成績は、昨年卒業した長男よりも0,2ポイント高い、1,2と成りましたが、実力では多分、長男と同等か、下手をすれば少し低いのではないかと、親としては見ています。
次男が点数を稼げたのは正に授業中でのパフォーマンスに拠る所、人当たりの良さにあったのだと思います。
何せ成績の3分の1は筆記試験以外から来るものですから。
長男が中等部の時、物理で筆記1にも係らず、通知表に3がついた事は、今でも忘れられません。

夏休みが始まった州もありますが、成績に不満がある場合、2週間以内に学校に書式でその旨を伝える事になっています。
納得がいかない場合、是非、教科担当教諭や校長と話合いを持つようにしてください。校内で解決できない場合、学校庁から視察が来たり、更には成績専門の弁護士を介しての裁判となったりすることもあります。

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プロフィール

ダイネムター

Author:ダイネムター
がんばってんジィ(Gammbatten Sie)!の管理人、ダイネムター(Deine Mutter)です。ミュンヘンで昨年から大学生している長男とNRW州州都デュッセルドルフで大学生になったばかりの次男を持つ日本人母です。
これまでの経緯で気づいたドイツと日本の教育の違いや、お子さんをドイツ内外のドイツ学校に通わせていらっしゃる方々へ何か役に立てることがあれば書いていきたいと思っています。
他の州の情報にも興味がありますので、うちの州はこうだぞというようなコメントを頂ければ嬉しいです。

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